カーポートの積雪対応はどれを選ぶ?20cm・50cm・100cmの違いと価格差を解説
【更新日】2026年08月12日
カーポートを選んでいると、同じような見た目の商品に「積雪20cm対応」「積雪50cm対応」といった表記があることに気づきます。
どれを選べばよいのか、多めに見ておいたほうがよいのか、判断に迷う方は少なくありません。
この積雪への対応強度は、カーポートの安全性と価格の両方を大きく左右する項目です。
実際に価格を集計したところ、対応する積雪量が20センチメートルから100センチメートルに上がると、価格帯の中心は2倍以上になっていました。
この記事では、積雪の区分がどう分かれているのか、価格がどれだけ変わるのか、そして自宅にはどの区分が必要なのかを解説します。
※本記事の価格は2026年8月11日時点でエクスショップが取り扱っている商品を集計したものです。
カーポートの積雪区分は6段階に分かれている
カーポートは、耐えられる積雪量ごとに区分されています。
エクスショップでは以下のように分類されています。
| 区分の名称 | 対応する積雪量 | 取扱商品数 |
|---|---|---|
| 一般地域タイプ | ~20cm | 239点 |
| 高強度タイプ | ~30cm | 95点 |
| 積雪タイプ | ~50cm | 142点 |
| 多雪タイプ | ~100cm | 155点 |
| 豪雪タイプ | ~150cm | 101点 |
| 豪雪タイプ | ~200cm | 72点 |
このほかに「耐強風タイプ」という区分もあり、雪ではなく風への強さを重視した仕様です。
台風の影響を受けやすい地域では、こちらも検討の対象になるでしょう。
「20cm対応」は雪が20cm積もっても大丈夫という意味
積雪20センチメートル対応とは、屋根の上に20センチメートルの雪が積もった状態に耐えられる設計であることを示します。
これを超える雪が積もった場合、屋根の変形や倒壊につながる可能性があります。
気をつけたいのは、雪の重さが降り方によって変わる点です。
乾いた新雪と、水分を含んだ湿った雪では重さが大きく異なります。
また、いったん積もった雪が解けかけて再び凍ると、さらに重くなります。
「今年は20センチメートルしか降らなかった」という年でも、雪質によっては想定以上の荷重がかかることがあるということです。
積雪対応で価格はどれだけ変わるのか
積雪への対応強度を上げると、価格はどの程度変わるのでしょうか。
区分ごとに工事費込みの価格を集計しました。
| 対応積雪量 | もっとも安い商品 | 価格帯の中心(中央値) | 20cm対応との比較 |
|---|---|---|---|
| ~20cm | 112,000円 | 約53万円 | ― |
| ~30cm | 276,800円 | 約70万円 | 約1.3倍 |
| ~50cm | 310,100円 | 約89万円 | 約1.7倍 |
| ~100cm | 483,300円 | 約123万円 | 約2.3倍 |
| ~150cm | 528,000円 | 約136万円 | 約2.6倍 |
| ~200cm | 564,300円 | 約134万円 | 約2.5倍 |
強度を上げるほど価格は上がる
もっとも安い商品どうしで比べると、20センチメートル対応が112,000円であるのに対し、100センチメートル対応は483,300円と4倍以上の差があります。
価格帯の中心で見ても、20センチメートル対応の約53万円に対し、100センチメートル対応は約123万円と2倍を超えています。
雪に耐えるためには、屋根を支える梁を太くし、柱の本数を増やし、材料そのものの強度を高める必要があります。
その分だけ材料費と施工費が増えるため、価格に反映されるということです。
150cmと200cmでは大きな差がない
興味深いのは、150センチメートル対応と200センチメートル対応で価格帯の中心にほとんど差がない点です。
このあたりの強度になると、いずれも本格的な構造が必要になるため、価格差が縮まると考えられます。
自宅にはどの区分が必要か
では、自宅にはどの区分を選べばよいのでしょうか。
お住まいの地域の「垂直積雪量」を確認する
建物の設計では、地域ごとに想定すべき積雪量が定められています。
これは「垂直積雪量」と呼ばれ、市区町村ごとに数値が指定されています。
この数値は自治体によって異なり、同じ都道府県内でも地域差があります。
そのため、この記事で「◯◯県なら△△センチメートル」と一律に示すことはできません。
お住まいの市区町村の建築指導担当窓口や、施工業者に確認するのが確実でしょう。
迷ったら1段階上を選ぶ
積雪への対応は、後から強化することができません。
柱や梁の構造そのものが違うため、設置後に「やはり強度が足りなかった」と気づいても、作り直すしかなくなります。
そのため、判断に迷う場合は1段階上の区分を選んでおくという考え方があります。
価格は上がりますが、倒壊すれば車にも被害が及び、撤去と再設置の費用もかかります。
費用を抑えたいときでも、この項目だけは削らないほうがよいでしょう。
近年は想定を超える降雪も起きている
これまで雪が少なかった地域でも、まとまった降雪が起きることがあります。
「この地域では雪は降らないから」という前提だけで判断せず、余裕を見ておく意味はあるでしょう。
とくに、屋根から落ちた雪がカーポートの上に積もる位置に設置する場合は注意が必要です。
自然に積もる雪だけでなく、落雪による荷重も加わるためです。
積雪対応以外に確認したいこと
柱の本数
強度を確保する方法として、柱の本数を増やすという選択肢もあります。
一般的な片流れタイプは片側のみで支えますが、4本柱のタイプは両側で支えるため荷重が分散されます。
駐車のしやすさは片側支持のほうが優れますが、雪の多い地域では柱の本数も含めて検討したいところです。
屋根材の種類
屋根材にはポリカーボネートとアルミ形材(折板)があります。
積雪への対応が高い商品では、強度の高いアルミ形材が用いられることが多くなります。
ポリカーボネートは光を通すため明るさを確保できますが、強度の面では折板に劣ります。
雪下ろしの必要性
積雪対応の仕様であっても、想定を超える雪が積もれば危険です。
対応区分は「そこまでは耐えられる」という基準であり、「いくら積もっても大丈夫」という意味ではありません。
大雪の際には、屋根の上の雪の状況を確認しておきましょう。
具体的な方法はカーポートの雪下ろしはどうする?タイミングや注意点を解説で解説しています。
積雪対応別のカーポートと施工事例
ここからは、積雪対応の異なる実際の施工事例をご紹介します。
一般地域タイプ(~20cm)の施工事例
静岡県富士市の施工事例
YKK APのプレーンルーフ600タイプを、1台用・積雪20センチメートル対応で設置した事例です。
雪の少ない地域では、この区分で必要な強度を満たせることが多いでしょう。
一般地域タイプは取扱商品数も239点ともっとも多く、デザインの選択肢が広い区分です。
熊本県合志市の施工事例
ソリッドポートを縦連棟・積雪20センチメートル対応で設置した事例です。
縦連棟は屋根を前後につなげる形式で、縦に長い駐車スペースを覆えます。
温暖な地域では、積雪対応より台数やレイアウトを優先しやすいでしょう。
高強度タイプ(~30cm)の施工事例
神奈川県横浜市の施工事例
YKK APのエフルージュ FIRST Z 750タイプを、1.5台用・積雪25センチメートル対応で設置した事例です。
都市部でも、まとまった雪が降る可能性を考えて余裕のある仕様を選ぶケースがあります。
20センチメートル対応から一段上げることで、想定外の降雪への備えになります。
積雪タイプ(~50cm)の施工事例
京都府舞鶴市の施工事例
LIXILのカーポートSWを、4本柱・積雪50センチメートル対応で設置した事例です。
4本の柱で支えることで、屋根にかかる荷重を分散させています。
日本海側など、まとまった積雪がある地域ではこの区分以上が選ばれることが多くなります。
宮崎県宮崎市の施工事例
YKK APのジーポートProを、積雪50センチメートル対応の2台用4本柱で設置した事例です。
雪の少ない地域でも、台風による強風への備えとして強度の高い仕様が選ばれることがあります。
積雪だけでなく、耐風圧性能もあわせて確認しておくとよいでしょう。
背面支持で強度を確保した事例
埼玉県飯能市の施工事例
三協アルミのダブルフェースを2連結・積雪20センチメートル対応、背面支持タイプで設置した事例です。
背面支持は車の後方で支える形式で、前方に柱がないため乗り降りがしやすくなります。
構造上の負担は大きくなるため、積雪の多い地域では対応区分をよく確認しましょう。
カーポートの商品一覧はカーポートのページからご覧いただけます。
価格の全体像についてはカーポートの費用相場は?1台用・2台用・素材別の価格と安く抑える方法もあわせてご覧ください。
まとめ|積雪対応は後から変更できない項目です
カーポートの積雪対応は、20センチメートルの一般地域タイプから200センチメートルの豪雪タイプまで6段階に分かれています。
対応する積雪量が上がるほど価格も上がり、20センチメートル対応と100センチメートル対応では価格帯の中心で2倍以上の差がありました。
選ぶ際の基準になるのは、お住まいの地域で想定される積雪量です。
これは市区町村ごとに定められていますので、自治体や施工業者に確認しましょう。
判断に迷う場合は、1段階上を選んでおくと安心です。
費用を抑えたい場合でも、この項目だけは削らないことをおすすめします。
屋根材のグレードや台数の見直しは後から調整できますが、構造の強度は設置後に変更できません。
倒壊すれば車にも被害が及び、撤去と再設置の費用も必要になります。
自宅の地域にはどの区分が適しているのか、費用はいくらになるのか知りたい場合は、エクスショップへお問い合わせください。
エクスショップでは日本全国へ、無料の出張見積もりを行っています。
実際に現地を訪問することで、地域の条件に合わせたご提案が可能です。
ぜひ安心して使えるカーポートを選んでください。
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