目次
設置商品・仕様
LIXIL(トステム) アクトステージA型 細格子 連棟 柱建て式
間口=5,510mm
出幅=2,685mm
色:ブラック
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工事日数:2日
間口=5,510mm
出幅=2,685mm
色:ブラック
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工事日数:2日
私にはそもそも、バルコニー拡張なんて発想はありませんでした。
ガーデニングという言葉が最初に母親の口から飛び出した時、私は正直「おっしゃっている意味がよく分からないんですが?」状態でした。駐車スペースの脇に鉢植えでバラを3つほど育てていたので「もうすでにやってるよね?」と思い、まともに話を聞く気はありませんでした。私の中では、我が家で設置すべきエクステリアといえば、せいぜいカーポートぐらいのものだろうと思い込んでいたのです。
付近の住宅街へ、奥さんとバルコニー見学。
母親も奥さんも、花を見たり育てたりするのは好きだということは知っていました。実家で一人暮らしの母親が体調を崩した際に同居を言い出したのは奥さんで、嫁姑の関係がいいのはそれは私にとって喜ばしいことなのですが、今回のガーデニング話に関してはまったく私には理解不能。そこで奥さんに「ガーデニングって言うけど一体どうしようと思ってるの?」と尋ねたところ、次の週末に私に見せたいものがあるということだったので、私は週末を待つことにしました。
週末になり、私は奥さんに連れられて付近の住宅街を見て歩きました。しばらくすると奥さんが「あそこの家、見てみ」と、ある家の2階部分を指さしました。またしばらくすると「あそこ見てみ」と指をさして私に促します。「うん、バルコニーだけど何?」と私が答えると「そう、バルコニー。あれ全部、リフォームで後から付けてるの」というのです。
我が家には洗濯物が干せる程度のバルコニーが2階にすでに備わっているので今一つ話が呑み込めなかったのですが、奥さんが私に説明するところによると、今あるバルコニーに継ぎ足しする形で、アルミ製のバルコニーを設置できるということなのです。建付けてある今のバルコニーの躯体工事については、従兄に建築士がいるので「頼めばやってくれるよ」と楽観的。
奥さんの夢は私の意に介さず、さらに膨らみます。駐車スペースと同サイズのバルコニーが2階に生まれることで、あんな花を育ててプランターではトマトやナスビ、子供の食育にも・・・。「あ、カーポートの代用にもなるから一石二鳥よ」と、私にとってのメリットまで出されたらもう返す言葉もありません。
バルコニー拡張の真意。それは。。。
そこで私は、ガーデニングがやりたいのは、母親ではなくてむしろ奥さんなのではないかと疑ってみました。すると「お母さん、病気してこっちに住むようになってからあまり体動かせてないでしょ。だから、家に居ながら何か楽しみ持てるようにしてあげたいなって思ったの。お母さんの部屋、2階でしょ。バルコニーを拡張すればお部屋から直接外に出て、プランター置いてお花育てたり家庭菜園できるんじゃないかなって。それでお母さんに話を持ち掛けたら『それは嬉しい!』ってことになってね」
奥さんの気配りにはもう感謝しかありません。嫁姑の仲さえ良ければ、私なんてのはいっそ蚊帳の外の方が家庭円満なのかもしれません。この段階で、バルコニー拡張計画に対してもはや異論などありませんでしたが、ただ、心配なのは価格です。奥さんに尋ねると「調べてみたら一番大きいサイズになって、50万円と少しぐらい」とのこと。我が家の家計はすべて奥さんが握っているので、家に貯金がいくらほどあるのか私には知る由もなく「そんなお金、あるの?」と尋ねると、母親と奥さんで相談済みのようで、母親の貯金から半分、家計から半分出すことですでに決定済みの模様。私に話が持ち掛けられた段階で、すでに外堀は埋まっていました。私の役割は、ただ一言「GO」と発することだけでした。
(後編につづく)
取材日:2018年11月10日
聞き手:三宅 あつし
住宅エクステリアを使う側目線で追いかけるイエソト担当編集者
取材後記
素晴らしく気の利く奥様ですね。また、下調べや根回しについてもお見事です。次回は後編として、設置してから実際のバルコニー新生活がどのように展開したのかについてのエピソードをご紹介いたします。
※ プライバシー保護の観点から、取材にご協力いただいたお客様のご氏名は仮名にて表記、写真ではなくイラストにて表現いたしております。ご理解とご了承の程、よろしくお願いいたします。