プロがおすすめする人工芝5選！選び方からメンテナンス方法まで完全解説

【更新日】2025年06月17日

仕事や家事に追われて、気が付けば自宅の庭がジャングルの一歩手前になっていませんか？
限られた時間の中で、様々なことをこなしながら庭の手入れまで行うのは非常に大変です。
できることなら、手間をかけずに美しい庭を楽しみたいですよね。

そこで、おすすめしたい外構アイテムが人工芝です。
人工芝を取り入れることで、手間をかけることなく美しい庭の状態が維持できる点がおすすめできる理由です。
この記事では、人工芝を取り入れるおすすめのメンテナンス方法をご紹介しつつ、注意点などもご紹介していきます。

最後まで記事を読んでいただければ、なぜエクステリアのプロが人工芝をおすすめするのか、その理由がわかります。
大切な庭をジャングルにしないためにも、ぜひ参考にしてください。

人工芝とは

人工芝は、アメリカで天然芝の代用品として1960年代に誕生した商品です。
合成樹脂で作られた草の部分を、ベースとなる基布に縫い付けることで完成します。
この草の部分の長さや色、形には様々な種類があるため、用途に応じて使い分けることができます。
また、育成に手間のかかる人工芝に比べ、年間を通して芝生の緑が楽しめるのが特徴でしょう。

しかし、初期の人工芝には問題も多く、現在のように一般家庭に用いられることは稀でした。
その後の技術進歩によりドームなどのスポーツ施設だけではなく、一般家庭にも広く取り入れられるようになってきました。

人工芝のメリット

人工芝には、天然芝に比べるといくつかのメリットがあります。
主なメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

・季節や日当たりに関係なく芝生が楽しめる
・維持費がかからない
・虫がわきにくい

人工芝は水やりを行う必要がなく、気温や日照時間も気にする必要ありません。
そのため、年間を通して美しい芝生の状態を楽しめます。
また、天然芝に比べると手入れに手間がかからず、虫を駆除するための費用もいらないので、維持するための負担が非常に軽くなります。

人工芝のメンテナンス方法

人工芝のメンテナンスは、天然芝に比べると非常に簡単です。
しかし、完全にメンテナンスフリーというわけにはいきません。
しっかりと手入れを行うことで、美しい芝生の状態を長く楽しむことができるでしょう。

芝を立たせる

芝生は人が上を何度も歩くうちに、徐々に倒れてきてしまいます。
芝生が倒れてしまうと、その部分だけがへこんだ状態となり、クッション性が低下するうえに見栄えも悪くなってしまいます。
そこで、定期的にデッキブラシなどを使って芝を立たせるようにしましょう。

デッキブラシで逆立たせる方向にブラッシングを行えば、簡単に立たせることができます。
一度倒れてしまった芝でも、ブラッシングで簡単に立ち上がります。
このように、手軽に芝の状態を綺麗に戻すことができるのが人工芝のメリットです。
利用頻度の高い場所で、3カ月程度から半年を目安にブラッシングを行うようにしましょう。

ほこり・ペットの糞・雑草などを取り除く

人工芝の上にほこりや泥などが積もっていたら、ほうきなどで取り除いてください。
また、ペットなどの糞が付着している場合は、早めに取らないとにおいや汚れが染みついてしまう可能性があります。
さらに、ほこりや糞を放置することで、人工芝の水抜き用の穴が詰まってしまい、排水ができなくなってしまう危険もあるでしょう。
人工芝の排水が適切に行われないと、水が溜まってしまい、コケや害虫の発生原因となってしまいます。

同様に、隙間などから雑草が生えてきた場合も、しっかりと抜いておきましょう。
天然芝に比べると雑草の生えてくる量は少ないですが、放置しておくと繁殖が進んでしまいます。
雑草の育成が気になる場合は、人工芝の下に防草シートを敷くことで対策が可能です。
防草シートを敷いておけば雑草が根を張ることがでないため、庭の綺麗な状態を保ちやすくなります。

人工芝についての注意点

メリットの多い人工芝ですが、注意すべき点もあります。
どのような点に注意すべきなのか、順番にお伝えしていきます。

夏場は熱くなる

人工芝は熱を吸収しやすい化学繊維作られているため、夏場は非常に高温になります。
特に直射日光を浴びている部分の温度は、60度前後に達することもあります。
火傷をするほどではありませんが、裸足で人工芝の上に立つことは困難でしょう。
また、思わぬ熱さに驚いて、持っていたものを落とすことや、他のものにぶつかってしまう危険性もあります。

人工芝が過度に熱くなることを防ぐには、2つの方法があります。
1つ目は遮熱効果のある人工芝を選ぶことです。
遮熱効果のある人工芝を設置することで、夏場に足元が過度に熱くなることを防いでくれることでしょう。

2つ目の方法は、昔ながらの水を撒く方法です。
人工芝は熱しやすく冷めやすい特徴があるので、少し水を撒けば簡単に足元の温度は下がります。
夏場には見た目も涼し気なので、ぜひ試してみてください。

カビが発生する場合がある

天然芝に比べると害虫などの心配が少ない人工芝ですが、場合によってはカビが発生する可能性があります。
主な原因は排水が上手くできず、水気がいつまでたっても残っている場合です。
じめじめとした湿度の高い状態が長時間に渡って続くと、人工芝にカビが発生する原因となります。

また、人工芝の基布に開いている、排水用の穴がふさがっていても、カビが発生する原因となります。
人工芝の排水用穴がふさがっていても、水気が抜けない状態となり、カビが生えてしいます。
人工芝が安定して排水を行うためにも、定期的に掃き掃除を行うようにしましょう。

人工芝に過度の負担をかけない

人工芝の上にテーブルや椅子など、狭い範囲に重量が集中する物を置かないようにしましょう。
耐久性の高い人工芝でも、草の部分が折れたり基布が破れたりする可能性があります。
同様に、駐車場として利用する場合の末切りにも注意してください。

末切りとは、車が止まっている状態でハンドルを切ることです。
走行中の操作と異なり、停車中にハンドルを切る行為はタイヤへ負担のかかる行為です。
また、タイヤの設置している部分との摩擦も大きなものとなるでしょう。

つまり、末切りを行うことで、タイヤの設置している部分の人工芝だけが破れてしまう可能性があります。
駐車時に頻繁に末切りを行う場合は、タイヤの設置する部分だけをコンクリートや砂利にするなどの対策が必要です。
ただし、人工芝を普通の駐車場として利用する分には、問題なく利用できます。

火気厳禁

人工芝は火に弱いため、BBQや花火などは厳禁です。
火に触れた草や基布の部分が溶けてしまったり、変形してしまったりするからです。
溶けてしまった人工芝の修復は不可能なので、部分的に張り替える必要があります。

難燃性の人工芝も存在はするものの、積極的に火を使う環境には推奨されていません。
どうしても庭でBBQを行うのであれば、人工芝や天然芝ではなく、砂利やコンクリートなどの外構がおすすめです。

人工芝の選び方のポイント

非常に便利なメリットがある反面で、注意すべき点を持ち合わせているのが人工芝です。
それでは、人工芝を自宅の庭に設置する際には、どのようなポイントで選べばよいのでしょうか？
初めて人工芝を設置する際に、プロがおすすめする選び方のポイントを2つ、ご紹介します。

目的に合わせて人工芝を選ぶ

人工芝には植え込み数や葉の固さなど、様々な種類があります。
そのため、目的に応じた人工芝選びが重要です。
たとえば、子どもがいる家庭であれば葉の固さは柔らかく、遮熱効果のある人工芝がよいでしょう。
ペットと暮らしている家庭であれば、排水性能や耐久性を重視した人工芝がおすすめです。

どのような目的で使うかによって、おすすめの人工芝は異なります。
あらかじめ、家族の中でも人工芝をどのように使うのか、意思の統一を図っておきましょう。

メンテナンスのしやすさを考える

人工芝は完全にメンテナンスフリーではありません。
汚れれば掃き掃除をしたり、芝が寝てしまえばブラッシングをしたりする必要があります。
その際に、どの程度スムーズにメンテナンスが行えるかは、重要なポイントです。
手間を減らすはずが、人工芝にしたことによってメンテナンスの負担が増えてはいけません。
購入したい人工芝が、どのようなメンテナンスに対応しているのか、あらかじめ確認しておくのがおすすめです。